今回は産後のママに協力をいただいて、生まれてすぐのあかちゃんを撮影しながら沐浴しました!
少し前まではお湯につけて、温めながら沐浴していましたが、今はあかちゃんが一番よく洗えて、一番きれいになる方法で沐浴をしています!そのあわあわ沐浴の方法をお話しするので、ぜひみてみてください!
🌼あわあわ沐浴の目的8つ!!
・新生児の清潔を保つ
・新生児の全身状態を観察する
・血行を促進する
・母子のスキンシップを促す
・新生児の心身の爽快につながる
・生活習慣を確立する
・感染予防になる
・発育を促進する と様々です!
毎日の沐浴はあかちゃんにとってとても大切になります♩♩
乳児湿疹は生後2週間前後から始まり、生後半年頃には治まっていることが多いようです。その間は、季節性の問題や肌質によって、症状がよくなったり悪くなったりと、繰り返して起こることもあります。湿疹はしっかり洗ってあげることで改善していきます。毎日しっかりお風呂に入れてあげてください。時間を決めてお風呂に入れることで体内時計の調整ができます。赤ちゃんの寝つきにも影響するので、できるだけ同じ時間に入れてあげましょう。
🌼沐浴する場所は?
浴室で実施していきますか?洗面台で洗っていく予定ですか?
浴室の場合は一緒にお風呂に入ることができ、パパやママの足の上に寝かせて洗ったりできます。お風呂からあがって冷えやすいため、赤ちゃんをお湯につけて温めた後、他の誰かに服を着せるのはお願いできると湯冷めしにくいと思います。
洗面台の場合は、洗面台の中にマットを引いて寝かせながら洗うこともできたり、赤ちゃんを手で支えながら洗って、すぐ拭いて着替えられるので着替えまでの流れが楽になります。
基本的にはベビーバスを使っても、お風呂場での沐浴をお勧めします。泡でしっかり洗い、シャワーで洗い流し、泡をすすぐことができます。
赤ちゃんを安全に洗うことができ、湯冷めしないように注意できれば、パパ・ママの入れやすい場所でいれやすい方法で入れてあげていいと思います。
ベビーバスを使用しての沐浴は赤ちゃんの大きさ的に目安として1ヵ月健診ぐらいまで、その後はお家の浴槽で大丈夫です。もちろん退院してすぐお家の浴槽でも大丈夫です。ベビーバスはあえて買わなくて大丈夫です!たらいや衣装ケースなどでも対応できます!
🌼あかちゃんが沐浴できる状態?
沐浴の準備をする前に、まずはあかちゃんが沐浴できる状態かを確認しなければいけません。次の状態の場合は沐浴をするのは避けましょう。
・赤ちゃんに変化を感じる時(不機嫌・熱っぽい・汗をかいている)はお熱を測る
・体温が36.5以下、37.5℃以上あるときは沐浴はさけ、掛物や着る物で調節して1時間後にもう一度測る(哺乳後、泣いた後は体温が高い)
・頻回に嘔吐しているときは避ける
裸にしたときに全身の皮膚の状態をしっかり見てもらうようにお願いします。また、授乳後すぐに沐浴すると吐いてしまうことがあるので、授乳後は1時間以上経ってから沐浴をするようにしましょう。
🌼準備するもの
・泡タイプのベビーソープ (頭と体用の泡タイプのものがおすすめ)
・バスタオル
・着替え一式とオムツ
上の写真のように着替え・オムツはおくるみの上に広げておいて、その上にお風呂からあがってすぐ拭けるようにバスタオルをおいておくと着替えも楽にできます♩
・綿棒
・ヘアブラシ
・おしりふき
・ローション
🌼沐浴の手順
赤ちゃんも疲れたり、体温が下がってしまうので、沐浴は10分を目安にしていきましょう。まず、窓を閉めて寒くないように調節してください。夏場はお部屋が暑い場合、隙間風が入るぐらいで調節できるといいと思います。お風呂場や洗面台、お部屋の温度差が少ないように調節してください。だいたい、大人がTシャツ一枚で過ごせるぐらい(24‐26℃)がちょうどいい温度になります。
☆あかちゃんの支え方☆
濡れていたり、泡が付いていると滑りやすいので、しっかりと赤ちゃんを支えてあげるようにしましょう。
親指を広げて、手全体で赤ちゃんの頭と首をしっかり支えてあげましょう。
この状態で赤ちゃんを座らせて洗っていきます。
赤ちゃんの背中を洗う時は、これまで頭を支えていた手と逆の手で赤ちゃんを支えていきます。指4本をわきの下に入れて、親指は首を絞めないように他の4本の指と同じ方向に向けて肩を上から支えます。頭を支えながらゆっくりとうつぶせになるようにし、赤ちゃんの腕を自分の腕にかけて固定していきます。この状態で背中を洗っていきます。
戻すときはまた頭と首をしっかり支えた状態であおむけに戻します。
①赤ちゃんの状態を観察して、沐浴できる状態かを確認する。
②沐浴をする前に手洗いをする。
③沐浴の環境を整える。
・室温を調整する
・必要なものを準備する
・ソープは使いやすい場所にセットする。
・お湯の温度は夏場は38~39℃、冬場は39~40℃にする。手先は温度を低く感じやすいので、肘など、皮膚の柔らかいところで触って、必ず温度を確認する。
④赤ちゃんの服を脱がせる。関節をしっかり持って脱がせていく。
⑤手全体で頭と首をしっかりと支える。もう片方の手で足の付け根から臀部のあたりを手のひらと指を使って支えるようにして抱き上げる。
⑥足からゆっくりシャワーをかけていく。シャワーの圧が強くなりすぎないように調節する。調節できない場合は洗う方の手でシャワー全体を握りながら、洗っていく。顔、頭も濡らしていく。顔は手で拭う程度で大丈夫です。
⑦優しく頭の上からシャワーを当てる。シャンプーをし、流していく。頭は円を描くように指先を使って洗っていく。
⑧顔はしっかり泡で洗顔する。Tゾーンは乳児湿疹の好発部位であるため、念入りに洗う。顔もシャワーで優しく洗い流していく。少量の水は飲んでも、大丈夫。
顔と頭は直接シャワーをかけていくことにびっくりすると思いますが、これがしっかり洗えて、しっかり流せる一番の方法です!ブツブツから赤ちゃんの肌を守ってあげましょう。
⑨首→胸→お腹→腋→腕→脚→おまたの順に洗う。
首はVを書くようにして洗っていきます。首も乳児湿疹ができやすいため、念入りに洗う。
胸、お腹はくるくると円を描くように洗う。
おへそは優しくつかみ、しごくように洗う。
両腕は手全体で包み込み、くるくるとねじるように洗う。赤ちゃんの手のひらは、小指側から指をいれ、広げて洗っていく。手は口に持っていきやすいため、すぐに洗い流す。
足も同様にくるくるとねじりながら洗う。手のひらや首や腕、脚のくびれなど皮膚が密着している部分は皮脂が溜まりやすく、洗い残しが多いので、皮膚を伸ばして洗うようにする。
背中側に持ち帰る時に滑るので、しっかり洗い流していきましょう。
⑩背部を洗う。手を児のわきの下に入れて、手首に児の顎を乗せるようにしてうつぶせにする。この状態でしっかり支えたら、泡で背部から臀部にかけてくるくると円を描きながら優しく洗う。シャワーで洗い流します。
⑪手で児の頸部を支えながら、あおむけに戻し、陰部を洗う。股関節の部分は汚れが溜まりやすいので注意する。
男の子はおちんちんの下にに汚れがたまりやすいため、注意する。
女の子はおまたの間は親指のはらでゆっくり優しく洗う。
⑫かけ湯をして、泡をしっかり落とす。
⑬首から下をお湯につけて温める。お湯につけて温めなくても大丈夫です。
⑭赤ちゃんを振らないようにしてあげ、用意しておいたバスタオルの上に寝かせて体を包む。優しく押さえるようにしながら、体の水分をふき取る。
⑮バスタオルを外して、ローションを全体に塗っていく。(5分以内に保湿ケアをする。)顔・首、胸・お腹、腕、足、背中、お尻でワンプッシュずつ塗っていく。
1)頬:手に広げ、顔全体を包み込むように
2)目周り:乾燥しやすい目下は親指の腹で中心から外に向かって
3)口回り:指の腹でくるくる伸ばして重ね塗り
4)耳のつけ根:ちょっとした刺激で傷つきやすいので、しっかり保湿
5)首はあせもができやすいのでしわを伸ばして塗る
6)胸・お腹・背中・お尻:胸からお腹に向かって、背中からお尻に向かって一方向に伸ばすように。
7)手足:つけ根から指先に向かって。手の甲、関節、手のひらもしっかり塗る。爪の先まで。わきの下、指の股、股や足首のくびれもしっかり広げて塗る。
拭いたバスタオルをどかし、下に置いてあるおむつを付け、服を着せる。おむつは指2本入るぐらいで締めすぎないようにする。赤ちゃんは腹式呼吸のため、苦しくなってしまう。脱臼しやすいため、関節をしっかり持って着せていく。
⑯綿棒で、臍の処置をする。
⑰髪の毛をブラシで整える。
⑱綿棒で鼻と耳の清拭をする。おくるみを巻いて腕を固定すると安定してできる。
鼻は上を向いてしっかし頭を支えて上げ、耳は横を向いて頭を支えながら掃除する。
これであわあわ沐浴の一連の流れはおしまいです!
赤ちゃんの体調の変化がないか確認してください。
沐浴の後に授乳をしていくようにしましょう♪
助産師 長田真歩